昔に比べると日本人の生活は楽になりました。食生活の改善、休日の増加、車社会の発達……全てはいい暮らしのため、と思ってやってきたのですが、肥満や生活習慣病などに悩まされる人が増えているのも実情です。
毎日楽しく健康に過ごせたら…この願いは、昔も今も変わらないはずです。 現代の日本人は、自ら積極的に身体を動かさないと大概の人がカロリーの過剰摂取となってしまいます。
その余分を使い切るには?
一番オススメなのが、有酸素運動の代表選手・ウオーキングです。いつでもどこでも手軽に無理なく始められ、自分の体力に応じて調整が付けやすい、身体だけでなく精神的にもリラックスできる、ご飯、風呂、睡眠など日常生活にもよい兆しが見られる等、多くの利点があります。
糖尿病、高血圧、高脂血症などの生活習慣病は、日々の生活で身についてしまう病気です。 治療や予防には、普段からの生活習慣の改善が重要な課題となります。
ただ義務的にあれもこれもやらねば、というよりも、楽しみながら生活習慣を見直していくという気軽さも必要です。 今日はいつもより歩いたな、あんまり歩かなかったな、と意識するだけでも生活は変化していきます。
生活習慣病から生活習慣ウオーキングへ。
その一歩を踏み出せばすぐに健康への道しるべが見えてきます。
ときに道を外れたり元に戻ったりしても、またもう一度スタートを切れば、また健康への道しるべが見つかるものです。
誰でも気軽に始められる分、ウオーキングにはいくつかの注意が必要です。 自分の身体と十分相談しながら無理をしないというのが第一条件。 既に生活習慣病にかかっている人は、まず医師と相談の上、運動が適しているのかどうか調べてもらうのがいいでしょう(重症な高血圧などの場合適さないこともあります)。
今日の体調はいかがですか? 熱、脈拍、血圧など異常はないですか? 歩くときは軽く話をできるぐらいのニコニコペースを心がけましょう。 ひざ、腰、肩などに痛みはないですか? 足にマメなどできていませんか? 痛みを押してやるのは逆効果。 そんなときは治療に専念しましょう。筋肉痛はありますか? その日の疲れは、その日の内に癒しておきましょう。
「毎日歩く」という思いだけでは、なかなか続かないという人も多いのではないでしょうか。 ウオーキングのいいところは色々な楽しみが見つけられるということ。 昔の人に思いを馳せ同じ場所を歩いてみるとか(歴史散策)、季節の草花に目を向けてみるとか(自然観察)、自分の関心のある事柄に結び付けてみれば新しい出会いや発見があることでしょう。 歩数や体重、血圧などの健康日誌をつけるというのもいいでしょう。グラフにしてみると自分の身体の変化に気がつくと思います。
そして何よりも歩き終えたときに「シンドかったけど気持ちイイ!」と分かれば、明日の歩く原動力にもなります。 自分の心の声に気がつけば、歩くのは苦でなくなります。
- ウオーキングを始めるときは、前もって医師と相談しましょう。
- 体調が思わしくないときは、勇気をもって休みましょう。
- 身体に普段とは違う痛みや疲れがあるときは、ウオーキングを中止しましょう。
- 夏は熱中症になりやすいです。水分、塩分を適度に摂りましょう。
- 気温の低い冬場は寒いところへ急に出ると血圧が上がりやすいので注意しましょう。
- 地図の「♥」マークのところで脈拍を測ってみるとよいでしょう。
- ※10秒間脈拍を測り6倍すると1分間の脈拍がわかります。